ルーマニアのワイン――その歴史と魅力

ルーマニアのワイン――その歴史と魅力

 

 

ルーマニアは“バッカスの国”(Bacchus=ローマ神話におけるワインの神)と呼ばれ、深く長いワインの歴史を持っています。

歴史のあるワイン生産国といえば、多くの人々はフランス、イタリア、ドイツなどが頭に浮かぶことでしょう。しかし、実はルーマニアのワインの歴史はこうしたヨーロッパ諸国よりも古く、6,000年前にまで遡ることができます。

 

一般的に、ローマ帝国が西ヨーロッパへ葡萄畑の栽培を普及させて各国でワインが造られ始めたと言われていますが、ルーマニアはローマ帝国に征服される以前からワインを造る文化を持っていたのです。

また、ルーマニアでは、カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、ソーヴィニョン・ブラン、シャルドネといった世界中で栽培されている葡萄品種のほかに、ルーマニア独自の品種(在来種)が100種類以上も存在しており、古代から栽培され続けている歴史の古い品種も多くあります。特に白葡萄のフェテアスカ・アルバ、赤葡萄のフェテアスカ・ネアグラは、ルーマニアのみでしか栽培ができない葡萄であり、独特の風味とバランスを持った素晴らしい品種として知られています。

こうした背景もあって近年、ルーマニアは豊かな歴史を持つワイン生産地として、広く知られるようになりました。

例えば19世紀には、ワインの本場フランスのパリでルーマニアワインが大流行しました。これはルーマニアワインの味と品質が確かなものであるという証左であり、まさにルーマニアワイン飛躍の兆しでした。

しかし、歴史はそれを許しませんでした。

1947年、ルーマニアは社会主義国家となりソビエト連邦の影響下に入りました。ルーマニアワインはソ連へ供給されるのみとなり、開かれた世界の市場からは遠ざかってしまったのです。

その後、1989年にルーマニアの社会主義体制が終焉するまで歴史の犠牲となった幻のルーマニアワインは、今再び国際市場で存在感を示し始めています。

日本でこそ、まだまだ神秘のベールに包まれた存在かもしれませんが、欧州では“東ヨーロッパの財宝”として親しまれ、市場へ上質なワインを提供する国として称賛されているのです。

 ルーマニアワインが人気の理由をもうひとつ。

一般的にワインの美味しさの秘密は「葡萄」と「人」にあります。そして「葡萄」の美味しさの秘密は「気候」と「テロワール(土地)」にあるのです。

ワイン大国といえばフランスですが、ルーマニアの立地条件はフランスと類似していることをご存知でしょうか。地図上の中央に鏡を置いたように見てみると、まるで左右対称。左右に海が広がり、山脈があり、最高のテロワールと気候の条件が揃っているのです。

ルーマニアワインの美味しさの秘密。

それは古い「歴史」、温かい「人柄」、適切な「気候」、そして最高の「テロワール」にあるといえるでしょう。


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